凧といえば小学生くらいの時に作って揚げた経験がある人は多いのではないでしょうか。
最近ではゲームなど、遊びの選択肢も増え、凧揚げの風景があまり見られなくなりましたね。
凧が揚がった時の嬉しさや、何度も改良して揚げた楽しさを思い出すと、凧揚げが見られなくなってきたことは少し寂しく感じます。
子供や孫、近所の子供たちと凧について教えながら凧揚げなど一緒に楽しめたら嬉しいですよね。
例えば、凧の数え方ってなに?と聞かれたら戸惑う人もいるかもしれませんが、実は、正しい凧の数え方があるんです。
この記事では凧の数え方に加え、凧の由来やよく飛ぶ作り方を解説していきます。
ぜひ参考にして、お正月などに凧揚げを楽しんでみてください。
目次
凧の数え方は4種類もある!凧の種類もご紹介!
凧の数え方ってあまり深く考えたことがありませんでしたが、4種類もあるんです。
さっそく見ていきましょう。
凧の数え方4つをご紹介
1枚、2枚と数える
薄いものを数える「枚」という数え方はしっくりきますし1枚、2枚と数える人も多いでしょう。
私も、1枚、2枚という数え方をしていました。
1張、2張と数える
凧は紙やビニールで作られるので、このような呼び方もあります。
これは意外ですが、言われてみるとなるほどと思いますよね。
2連、3連と数える
凧には、いくつか連なった凧があります。
2つであったり、3つであったり、連なって飛んでいる凧がありますよね。
2つであれば2連凧、3つであれば3連凧、といった感じで連なっている凧の数に【連】と付ける呼び方です。
凧が綺麗に連なって飛んでいるのを見るとなんだかワクワクしますよね。
1個、2個と数える
これは単純にものを数える時の数え方です。
凧の数え方はこの4つになります。
凧の数え方は4つありますが、凧の素材や見た目で呼び方が変わります。
凧の数え方を知ったところで、凧についてもう少し詳しく調べてみました。
凧はどんな種類がある?
晴れの日に凧が高く揚がってよく飛んでいるのを見ると、気持ちが良いものです。
そんな凧の種類にどんなものがあるのか知っていますか?
地域によっても様々ですが、ここでは主に知られる凧の種類を4つご紹介します。
角凧
和紙と竹などから構成される和凧の中で最も一般的で基本形の形です。
長方形のものや、正方形のものもあります。
ゲイラカイト
もともとは、アメリカで発明された三角形の洋凧です。
洋凧とは和凧とは違い、プラスチックの骨組みにビニールが張られた凧です。
三角形の凧に大きな目が描かれているものが有名で、見たことがある人もいるのではないでしょうか。
これがゲイラカイトです。
立体凧
その名の通り立体的な凧です。
イメージとしては、長方形や正方形や三角形で空洞になっています。
作り方は高度で難しいですが、上手く作れると高く揚げることもでき、飛んでいる姿はとても綺麗です。
このように立体的になっています。
連凧
小型の凧を複数連ねた凧で、かなりの数の凧を連ねます。
なんと、連凧の凧の枚数の世界記録は19,789枚だそうです。
気の遠くなるような枚数ですが、飛んだ時の景色はとても綺麗で圧巻でしょう。
これが連凧です。
すごい数ですね!
地域でも様々な伝統的な凧があるので、自分の地域の凧を調べて作ってみるのも楽しそうですね。
凧の由来は?凧はなぜお正月に揚げるの?
凧の数え方や種類をご紹介しましたが、そもそも凧はなぜ作られるようになり、国民の遊びとして揚げるようになったのでしょう。
童謡にもあるように凧揚げはお正月のイメージがありますが、凧の由来やお正月に凧を揚げる理由を解説していきます。
凧の由来は古代中国の歴史にある
凧の由来は、古代中国で戦争の時に通信手段として使われていた「紙鳶(しえん )」といわれています。
紙鳶(しえん)とは、紙で作った鳶(とんび)に似せたもので、現代の凧とあまり変わらないそうです。
もともとは軍事目的で作られていましたが、のちに遊戯になりそれが日本に伝わってきました。
平安時代は貴族だけの遊戯で、「紙鳶(しえん)」の絵柄は昆虫や鳥、竜などの伝説上の生き物などが多かったそうです。
そして、戦国時代には「紙鳶(しえん)」を軍事目的で使われることもありましたが、江戸時代になると国民の遊戯として広まっていきました。
最初は国民の遊戯ではなく貴族の遊戯だったんですね。
また、「凧」は「風」と「布」を組み合わせてできた漢字で、江戸の庶民が作ったといわれています。
凧は、空に舞った時の尾ひれの姿がイカに似ていたことからイカと呼ばれていました。
江戸時代に「イカのぼり」が普及しすぎたために、田畑や住居に被害が出るようになり、イカのぼりの禁止令が出されました。
それならタコだったらいいのでは、とタコと呼ばれるようになり、「凧」という漢字ができたといわれています。
「イカのぼりはだめだよ」と言われても「これはイカではなくタコです」と言って逃れていたのですね。
冗談のような話ですが、江戸時代の人はとんちが効いていますね。
凧をお正月に揚げる理由
古代中国で軍事用として使われていた凧の由来とされる「紙鳶(しえん)」が、遊戯として日本に伝わり凧として広まったことは分かりました。
ではなぜお正月に凧を揚げるようになったのでしょうか。
凧揚げの歴史は古く、様々な説があります。
①言い伝えという説
古くからの言い伝えで、「立春の李に空を向くは養生の一つ」という言葉があり、これが由来という説です。
この言葉は、「新年の時期に空を見上げることは健康に良い」という意味です。
健康を祈って年の始まりに凧を揚げることがお正月の遊戯として広まったといわれています。
②男の子の誕生を祝い凧を揚げたという説
江戸時代には男の子が生まれると、無事に成長することを願ってその年の初めに凧を揚げていたことが由来という説です。
③幕府の対策だったという説
先述したように、江戸時代に凧揚げが人気となりすぎたことにより、凧揚げの禁止令が出されました。
凧揚げは、武家屋敷や参勤交代の列の妨げにも度々なっていました。
そのため、参勤交代の列のないお正月なら凧揚げを行ってもよいと幕府が対策を打ちました。
このことからお正月に凧揚げをするようになったという説です。
様々な説がありますが、お正月に揚げる凧の由来としては健康祈願や成長を願うというものが大きいようです。
新年に空を見上げることは縁起が良いという言い伝えは素敵ですよね。
また、凧揚げには、凧に願いを乗せて天まで届けるという意味や、厄除の意味も込められているそうです。
凧の作り方と揚げるときのポイントを紹介!
凧を揚げることは健康祈願や成長を願う意味などが込められているので、とても縁起の良い遊びですよね。
簡単にできる凧の作り方をご紹介しますので、興味のある人はぜひ参考にしてみてください。
簡単に作れる凧の作り方をご紹介!
凧って、出来上がっているものを買ったことはあるけど作ったことはないし、難しそう…という人でも大丈夫!
簡単にできる凧の作り方を分かりやすい動画でご紹介します。
引用 YouTube
ビニールとストローを使った凧の作り方ですが、家にあるもので公園の木よりも高く飛ぶ凧が作れるんです!
ポイントは、左右のバランスを合わせること、風に飛ばしても破れない程度の丈夫な材料を使うことです。
可愛く装飾するのも楽しいですね♪
初めて凧を作る人でも挑戦しやすそうなものなので、是非作ってみてください♪
凧を揚げるときのポイント
凧揚げをする時には、いくつかポイントやコツがあります。
凧を高く、安全に揚げるために把握しておきましょう。
①凧揚げを行っても良い場所か
凧揚げをするには、当たり前ですが広い場所が必要です。
住宅街や道路は人や車が通って危ないですし、電線に引っかかってしまったらとても危険です。
広い公園や河川敷などで凧揚げをするのが良いです。
ただ、場所によっては高さ制限が設けられていたり、空港が近い場所では凧揚げが禁止されていたりする場合もあります。
凧揚げをしたい場所に「凧揚げ禁止」の案内板があったり、インターネット検索で凧揚げ禁止の記載があったりする場合があります。
禁止されているときは、その場所での凧揚げは控えましょう。
凧を揚げるときは、揚げてもいい場所か、加えて高さは大丈夫か確認が必要ですね。
②適度な風はあるか
せっかく凧を作っても、無風だと頑張って走ってもなかなか高く揚りません。
適度に風が吹くのを待って、高く飛ばしましょう。
③大人と一緒に行う
凧を揚げるときは大人と一緒に行うと安全ですし、凧を飛ばすときに介助もできるので、大人と一緒に行うのが良いです。
介助役の大人が凧を水平に持ち、風が吹いたら子供が凧糸を引っ張って飛ばすと、より飛ばしやすくなります。
まとめ
- 凧の数え方は4つあり、「枚」「張」「連」「個」がある。
- 凧の由来は、古代中国で軍事用に使われていた「紙鳶(しえん)」が遊戯となって日本に伝わった
- お正月に凧揚げをする由来は、古くからの言い伝えや、幕府の対策などの説がある
- 凧は家にあるもので簡単に作ることができ、左右のバランスを合わせることと、丈夫な材料で作ることが上手く作るコツである
- 凧を揚げるときは、凧揚げをしても良い場所か、適度な風があるかなどのポイントがある
凧の歴史は深く、凧揚げは縁起の良いものです。
お正月には凧揚げをしたいなと思いました。
作り方も参考にして、ぜひお正月などに凧揚げを楽しんでみてくださいね。