私は朝食にバナナを丸ごと1本取る習慣があります。先日友人から、こんな指摘をされてしまいました。
「カロリーは大丈夫?糖質が多いから太るのでは?」
「バナナって太るの!?」と不安になり、さっそくカロリーを計算しようとしましたが、バナナ1本の重量が何グラムか見当がつきません。
バナナを1房買うと、1本の大きさがまちまちで同じではありませんよね。
大きさが違うと重量も違ってきますし、当然カロリーや糖質などの栄養量も違ってきます。
バナナを1本食べた時、何カロリーと考えればよいのでしょうか?
この記事では、バナナの重量を確認し、1本を丸ごと食べた場合のカロリーや糖質を詳しく見ていきます。
カロリーが計算できれば、食べる量のコントロールができますね。後半ではバナナの栄養素もチェックしていきます。
目次
バナナ1本何カロリー?1本分の糖質や重さも解説!
バナナ1本の可食部(皮なし)の重量は、平均100gとされているようです。
バナナの有名メーカー「スミフル」と「Dole」のホームページに、「1本(可食部100g)」としっかり書かれています。
スミフルは「甘熟王」、Doleは「スウィーティオバナナ」や「極撰バナナ」が有名ですよね。
「可食部」というのは、食品の「食べられる部分」。可食部の重量が100gとすると、カロリーと糖質は下の数値となります。
カロリー | 86kcal |
---|---|
糖質 | 21.4g |
バナナ丸ごと1本を食べたとき、基本的には86kcalと考えればいいんですね!
平均的な数値が分かったので、日常生活では目安として利用できるようになりました。
でも、バナナは1本1本の大きさが違うことが気になります。自分が実際に食べたバナナのカロリーを知りたいこともあるはず。
そこで、皮付き丸ごと1本のバナナから可食部の重量を計算し、カロリーと糖質を計算してみることにしました。
バナナ丸ごと1本から可食部の重量を計算する方法!
バナナの可食部の重量は、「廃棄率」から計算することができます。
「廃棄率」は簡単にいうと「捨ててしまう部分の割合」。バナナでは皮の部分にあたります。
廃棄率 40%
では、実際に私が購入したバナナで計算していきましょう。皮付き丸ごと1本の重量は237gです。
バナナの廃棄率は40%なので、廃棄しない率(可食部)は60%。
そうすると、可食部の重量は142g≒237g×0.6 と算出できます。
【バナナの可食部計算式】
バナナの可食部(g) = バナナの重量(g) × 0.6(可食部の割合)
次に、この可食部の重量から、カロリーと糖質を計算してみます。
バナナ丸ごと1本からカロリーを計算する方法!
先程算出した可食部の重量から、カロリーを計算していきます。
バナナ 生(可食部100gあたり)エネルギー 86kcal
バナナ1gが0.86kcalなので、1本のカロリーは 122.1kcal≒142g×0.86kcal となりました!
【バナナのカロリー計算式】
バナナのカロリー(kcal) =バナナの重量(g) × 0.86kcal(バナナ1gのカロリー)
平均的なバナナ1本のカロリーは86kcalですから、やはり、バナナの大きさによってカロリーは大きく違うのですね。
太ってきたかな?と心配になったら、カロリーを計算してみるのがよいですね。
バナナ丸ごと1本から糖質を計算する方法!
糖質も、カロリー計算と同じ要領で算出することができます。
バナナ 生(可食部100gあたり)炭水化物 22.5g
食物繊維 総量 1.1g
糖質は炭水化物から食物繊維を除いたものなので、バナナ100gの糖質は21.4gです。
可食部が142g、バナナ1gの糖質が0.214gなので、1本の糖質は30.4g≒142g×0.214g となりました!
【バナナの糖質計算式】
バナナの糖質(g) = バナナの重量(g) × 0.214g(バナナ1gの糖質)
これで自分が食べたバナナのカロリーと糖質を、計算できるようになりました。
計算式さえ知っていれば、今後も気軽にチェックできますね♪
しかし、ここで一つ気になることが……バナナの廃棄率が40%って本当?
文部科学省情報なので正しいとは思いつつ、自分で確認できることはやってみたい(笑)
そこでバナナを1房購入し、廃棄率を確認してみました。
バナナの廃棄率が40%って本当?実際に購入して調査
欲張って売り場の中で一番大きいバナナを選んだので、平均よりだいぶ大きかったようです(笑)
こちらが1房の中で一番大きなバナナ。ちなみに、皮付き重量・カロリー・糖質の計算に使ったのは、このバナナです。
そして、こちらが1房の中で一番小さなバナナです。
今回購入したバナナで計算した廃棄率は、下のとおり。
バナナ | 皮付き重量 | 可食部 | 皮部分 | 廃棄率 |
---|---|---|---|---|
購入(大) | 237g | 152g | 85g | 36% |
購入(小) | 176g | 110g | 66g | 38% |
平均 | (167g) | (100g) | (67g) | (40%) |
さすが文部科学省!近い数字となりました。平均的なバナナの廃棄率は40%で間違いないです。疑ってごめんなさい(笑)
廃棄率40%で算出した可食部の重量「142g」も、実際は152gだったということで許容範囲でしょうか。
また、今回購入した中で一番小さなバナナの可食部は110gでした。可食部の重量が近いので、平均的な大きさと考えてよさそうです。
長さ178mm、高さ72mm。参考になさってください。
バナナのカロリーは高いの?気になる糖質の特徴は?
バナナ丸ごと1本の重量・カロリー・糖質が計算できるようになったところで、バナナは本当にカロリーが高いのか?を確認したいと思います。
また、「バナナは糖質が多い」という声も聞こえてきます。カロリーはもちろん、糖質がどのくらいあるのかも気になりますよね。
バナナのカロリーは高いの?他の食物と比較して確認!
主食のご飯や食パン、代表的な果物のカロリーをバナナと比較してみました。
戒めのために、私が大好きなチョコレートも一緒に確認しています(笑)
バナナは、主食代わりに食べている方が多いと聞きます。
バナナ1本のカロリーは86kcal。主食のご飯1杯の252kcalや食パン1枚の208kcalと比べると、かなり低いことが分かります。
主食と考えると、バナナは低カロリーなのですね。
ところが同じ果物と比べた場合は、バナナのカロリーは少し高めです。
例えば、家に常備している代表格のりんご100gと比べると、その差は約30kcal。
主食としては低カロリーだけど、デザートとして食べる場合は要注意!といったところでしょうか。
ちなみに私は、毎朝食パンに加えてバナナも食べていました。
食べ過ぎていたことが分かったので、バナナと食パンを日替わりで主食とするよう改善しました。
バナナの糖質の特徴は?種類の多さで時間差消化!
糖質を比較すると、果物の中ではバナナは高い数値となっています。ただ、バナナの糖質の特徴は種類の多さにあるようです。
バナナには、でんぷん、ブドウ糖、果糖、しょ糖などいろいろな種類の糖質が含まれています。
ブドウ糖や果糖は「単糖類」と呼ばれエネルギーに変わるのが早く、でんぷんは「多糖類」と呼ばれ消化されにくいのだそうです。
消化速度が違うことで、食べたらすぐにエネルギーになり、なおかつ、持続的にエネルギーを供給してくれます。だから腹持ちがよいのですね。
糖質の数値が少し高くて気になりますが、バナナには食物繊維が含まれています。
食物繊維の効用で糖質の消化速度が緩やかになり、血糖値の急激な上昇を防いでくれます。
でんぷん | 3.1g |
---|---|
ブドウ糖 | 2.6g |
果糖 | 2.4g |
しょ糖 | 10.5g |
まさに、朝食にピッタリの食べ物でしたね。食物繊維の効用はありますが、食べすぎには注意していきたいです。
バナナ1本の栄養素は?成分量と効用をチェック!
栄養のバランスがよいイメージのあるバナナ。実際には、どんな栄養素と効用があるのでしょうか?
バナナ1本分100gに含まれている、主な栄養素と成分量を確認してみました。
カリウムやカルシウム・ビタミン類など多くの栄養素が、豊富に含まれていることが分かります。
やはり、バナナは栄養バランスがとれた優秀な食品ですね。
バナナで注目したい栄養素の背景色を黄色にしました。それぞれの栄養素の効用をご紹介していきます。
タンパク質 | 1.1g |
---|---|
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 22.5g |
食物繊維 | 1.1g |
水分 | 75.4g |
カリウム | 360mg |
マグネシウム | 32mg |
鉄 | 0.3mg |
カロテン | 56μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
ナイアシン | 0.7mg |
ビタミンB6 | 0.38mg |
ビタミンC | 16mg |
ビタミンE | 0.5mg |
葉酸 | 26μg |
【カリウム】塩分を調節し高血圧を予防(360mg)
カリウムは調理によって失われやすい成分で、例えばカリウムが含まれている野菜を茹でると約30〜50%も減ってしまうことがあるそうです。
生で食べることが多いバナナは、カリウムを摂りやすい食品なんですね。
体の水分調整や高血圧改善に有効な成分で、細胞内液の浸透圧を一定に調節し、体液バランスをサポートします。
余分な塩分の排出を促して、高血圧を予防する効用があります。
【カリウムの効用】
- ナトリウムを排出し、摂りすぎた塩分を調節する
- 筋肉の収縮を助ける(足のつり、痙攣の予防)
- むくみを防止する
【マグネシウム】骨の健康を守りイライラ防止(32mg)
カルシウムとあわせて骨の健康を守ります。マグネシウムは体内で300種類以上の酵素の働きを助けるために欠かせない大切なミネラルです。
【マグネシウムの効用】
- 神経の興奮を鎮めて、イライラを抑える
- 骨の代謝を助ける(骨粗鬆症対策)
- 不整脈を防ぐ
【ビタミンB6】髪や肌や歯など健康を維持(0.38mg)
タンパク質の代謝を助けるビタミンで、健康な髪や皮膚、歯などの健康に欠かせない成分です。また、神経の働きを正常に保つ効用もあります。
【ビタミンB6の効用】
- タンパク質の代謝を助ける
- 神経細胞の興奮を抑える
- 貧血対策
まとめ
- バナナ1本の可食部(皮なし)の平均重量は100gだった
- バナナ1本のカロリーは「バナナの重量(g)×0.86kcal(バナナ1gのカロリー)」で計算できる
- バナナ1本の糖質は「バナナの重量(g)×0.214g(バナナ1gの糖質)」で計算できる
- バナナは主食としては低カロリーだが、果物の中では高カロリー
- バナナの糖質は多いが、食物繊維の効用で血糖値の急激な上昇はない
- バナナはビタミン・ミネラルなどの栄養をバランスよく豊富に含んでいる優秀な食品
いかがだったでしょうか?
バナナは果物の中でもカロリーが高く糖質も多いので、食べすぎは禁物だと分かりましたね。
しかし、ビタミン・ミネラルなどの栄養をバランスよく豊富に含んでいる、優秀な食品だということも知ることができました。
食べ過ぎに注意して、バナナを食べていこうと思います。
また、バナナの重量を計算する方法をご紹介しましたが、カロリー計算以外でも、重量を知りたいシーンは案外多いのではないでしょうか。
例えば、バナナケーキを作るとき。バナナケーキの多くのレシピには、「材料:バナナ1本」と書かれています。
その時は平均的なバナナの重量を思い出し、「材料:バナナの可食部100g」と読み替えれば、きっと失敗しませんね。
この記事が、あなたのお役に立てば幸いです。